<人間速寫493>
(2010年1月17日・晴、13:30〜17:00、モデル:Kさん・・・33歳女性〜インターネットで応募の美術モデルNo.269b)
昨年ダブルポーズできていただいたKさんが単独のモデルとして来てくださった。応募のモデルにカウントしているがKさんは職業モデルさん、数々のアトリエや大学などでポーズをしている意欲的な美術モデルである。
もちろん今日もポーズの展開はKさんにお任せする。Kさんは引き締まった筋肉質の体型である。私のクロッキーのポーズは1ポーズあたり2分以下のポーズ時間である。Kさんの編み出すポーズはかなり不安定な強靱な筋力で保持しなければ崩れてしまうようなポーズばかりである。普通の筋力や重さが筋力以上だった場合すぐに崩壊してしまうはずだが、多くのスポーツをこなしてきたKさんの筋力でかなり強引にポーズを維持する。片腕重心・片足重心・大きな傾斜・大きな屈曲伸展・中腰・・・どんなポーズでも決して崩れることはない。平然とした顔でポーズするKさんだが大腿筋・上腕筋・臀筋など小刻みに痙攣しポーズの保持が尋常でない筋力エネルギーを要しているのがはっきり読み取れる。筋肉にエネルギーを使うには大量の酸素を要する。呼吸のために動く胸部腹部は喘ぐように大きく伸縮し呼吸は深くなる。しかしKさんの表情・ポーズは全く変わることはない。
筋力と共にKさんの特徴は身体の柔軟さである。筋力だけではポーズの保持はできない。しなやかなKさんの身体、乾燥予防のため身体にオイルを塗っているが、身体の色は深みを増し視覚的にもしなやかさが増して美しい。
Kさんのポーズするさまはスポーツのようである。元々寒さに強い様子のKさんだが、筋肉を使うことにより相当量の発熱があるのだろう、暖房をオフにしてほしいとの要望。私はこれ以上涼しくなりようのない服装のKさんに合わせ、シャツ1枚で描くのだが、描いている私は寒さを覚えてくる。また指先にも汗が無くなってしまうので申し訳ないが私の近くにヒーターを置き身体を暖める。
今日は雲一つ無い快晴で自然光も十分である。冬至から4週間太陽も近くに戻りつつあるようで身体を照らす色も青みの方へ傾いているようだ。
いつも用意している棒やヒモなどの小道具の使い方も思いの外の用い方で興味深い。
ポーズの展開は早く特に前半はページをめくるとすでにポーズが確定している。Kさんには無尽蔵にポーズのストックがあるようにも思われた。
85点のクロッキー、掲載は2,3,5,6,7,10,12,17,26,27,32,41,43,54,56,59,67,69,72,74,76,77,79,80,81,82点目のクロッキー、26点。
| モデル Kさん 感想メール |
| 今回のクロッキーでは、3時間で何ポーズできるかという自分のポーズに対する創造力と体力の限界に挑戦するつもりで台に上げて頂きました。 開始前、先生から2分位内で描くからとのお言葉を頂いて、そのタイムならかなり無理なポーズでも可能だなと思い、体をめいいっぱい使って、ポーズを作ってゆきました。 先生の所は小道具有(棒と紐)を用意してくださっているので更にポーズのバリ エーションは広がりました。完全に棒(紐)に体を預けてしまえばダブルポーズでも不可能なポーズが可能になります。それに加えて短時間ポーズなので片足爪先立ちや腕でバランスをとってみたりと私としてはかなりアクロバティックな事も出来て楽しかったです。 いくつか残念だったのは“棒にもう少し強度が…”とか、“紐を掛ける場所が…。”と言うのがありましたが、それなりに面白いポーズを作る事ができてよかったと思っていますがいかがでしたでしょうか? しかし、3時間終わって、先生に描いた枚数をうかがって、じぶんが目標にしていた枚数を大幅に上回るポーズ数を消化する事ができよかったと思っています。 また、全て描き終えて、先生と『マラソン・クロッキーですね』と共に同じ感想を共有する事が出来たのはよかったと思っています。 今回も個人クロッキーでしかなかなか出来ない貴重な経験をさせて頂きましてありがとうございました。 |