<人間速寫489>
(2009年12月25日・晴、11:50〜17:15、モデル:Yさん・・・43歳女性〜インターネットで応募の美術モデルNo.277+男性モデルS氏)
年末にかけて個人クロッキーの日程が続いている。今日は男女モデルによるダブルポーズである。ダブルポーズの場合は対象が複数になること〜物理的な描画量の増加、ポーズの物理的な制限、ポーズ構成の困難さなど課題はたくさんあるが、私の経験上二人のモデルの相性が制作の成功の8割以上を握っていると考える。二人のモデルの方向性が一致しなくては好ましいポーズは作り得ないし、モデルが複数いることによる特性は生かせない。
このところダブルポーズの制作も増えたが、モデルの相性がどうなるのか制作前はとても気がかりではある。
まず二つの人体が一つの塊になる形態的な面白さを追究する。単独ポーズよりも一枚あたりの時間が長いこと、互いの体重を支え合うことも多いこと、また図的にもまとめやすいため座りポーズや寝ポーズを多用した。結果として二人の身体や手足がどちらの所有か不明になるような当初の狙い通りのクロッキーとなった。
また情愛を表現するようなポーズも演技として行った。二人の人体をパズルの様に組み合わせて構成した。また静止せずムーヴィング様に動作しているポーズから興味深い部分を抽出し構成していく方法も試みた。
二人のモデルの息があって今回のダブルポーズは成功である。クロッキー後聞いたことだが二人でポーズするのは今回が初めてとのこと、役者のごとく5時間以上にわたって演技してくださった二人に感謝である。
50点のクロッキー、掲載は3,4,5,11,12,13,15,16,17,21,22,23,24,25,26,28,29,30,31,32,33,34,36,38.44,45,46,47,48,49点目のクロッキー、30点。
| モデル Yさん 感想メール |
| 今回、初めてポーズを、とらせて、頂きました。 今年の夏、たまたま、チェコのデッサン を見る機会が有り、 様々な年齢、性別の人々が一つの塊になって作り出される々な筋肉美に触れ、 私の現在の肉体と今回、パートナーを組んで下さった方の肉体の絡みを、 先生が、どう、クロッキーと言う、表現で、現して、頂けるのか、とても、興味が有りました。 クロッキーの、当日を迎える迄、私自身の、日常生活で使う、 自分の、筋肉に対する意識を強める事で、女性的な肉体作りを、試みました。 例えば、クラブで、さまざまなジャンルのDJと音楽を私の全身の筋肉と魂で感じ7時間 踊り続ける事です。 クロッキーを迎えた当日は、言葉で、話し合うと言うよりも、3人の求める、この時間の空気感に気持ちを大切にしました。 先生のはしらせる鉛筆の音に耳を傾け、絡み合った2人の肉体が書き上げる迄、 生き生きとした物で有るように努めてみましたが、如何でしたでしょうか? 最後に、先生と、パートナーの方に貴重なお時間と、経験の場を有りがとうございました。 |
モデル S氏 感想メール |
| S先生からお話をいただいたとき 男女の情愛表現を中心に描きたいということだったので 出来るだけ密着したポーズを考えましたが さらにどちらがどちらの手足だか分からないほどに 入り組んだポーズということでバリエーションに苦労しました。 とくに後半はオイルを使ったために身体が滑って立ちポーズなどは無理だったので 専ら寝ポーズに終始しました。 最後はついにバリエーションが尽きてしまったので ポーズ台を壁から離して色々な角度から描画してもらうという方法で切り抜けました。 ダブルとはいえポーズの組み合わせを考えるのは意外と大変ということを実感しました。 今度このような機会があったら野外の変化に富んだ地形などを利用してバリエーションを増やす工夫をしてみてはどうかと思いました。 |